平成30年8月30日、塩尻市の「えんぱーく」3階の多目的ホールで開催されました。この日は県内各地からの協会会員、市の関係者、不動産業者、一般の方等で満席になっていました。
余談ですが、この「えんぱーく」初めて行ってみましたが、白を基調にしたおしゃれな空間が各階に広がり、市民のための憩いの場であったり学習室から会議室、音楽室、多目的ホールとして利用できとても画期的な建物でした。

ここで発表してくださった講師の方は、はるばる広島県の尾道市から来てくださった、 「NPO法人尾道空き家再生プロジェクト」の代表理事 豊田雅子氏です。
このような魅力的な街になったのは豊田さん達のプロジェクトの賜物だったということを、今回初めて知らされたのでした。
このガウディハウスは洋館付きの趣あるものでしたが、25年空家の状態で放置されていて、相続する方もいないのでただで譲りうけたものだそうです。片付けや掃除にかなりの日数を要したそうですが、今ではこの活動の拠点になったり、芸術家の発表の場になったりでブログによって国内から海外にまで拡散され尾道の象徴になっているようです。
「三軒家アパートメント」
戦後に建てられた風呂無し、トイレ共同という昔ながらの形式のレトロなアパート。2棟10室が空いていたのでモノづくるをする人やアーティストに呼びかけ工房や事務所、ショップに各部屋を提供し、入居者が好きなようにリノベーションをして再生したものです。
駅裏の路地裏感を活かしたそうです。

他にもアイデアを活かしてこのようなイベントを開催しているそうです。
空き家を片付けている時にかなりの食器や骨董品まで出てくるそうです。それを蚤の市で投げ銭程度で値段を付けずに好きなものを好きなだけ持って行ってもらっているそうです。
空き地はお寺の跡地を利用して、子供がいる親たちが集まり砂場や花壇、ベンチ等を作り、そこでテントを張ってお茶をしたり憩いの場になっているようです。レモンや梅を植えて収穫した実でお菓子を作ったりするそうです。
「尾道建築塾」と題してDIY好きな人が集まり建築家の方に技術を教わったり、たてもの探訪で町並みを巡ってみたりするイベントも開催しているようです。
お金をかけずにアイデア一つで人が集まり、そこからまた色んなアイデアが生まれる・・・。 素晴らしいプロジェクトだと思いました。
豊田さんはこの活動によって「生活が豊かになった」「町が元気になった」とおっしゃっていました。今や不動産は負の遺産とまで言われる時代になりましたが、そんなことは無い、アイデア一つで若者の再生の拠点になったりするのです。
いい勉強になりました!
NPO法人 尾道空き家再生プロジェクト http://www.onomichisaisei.com
